月額290円は伊達じゃない。HISモバイルが「格安SIMの最終着地点」と呼ばれる理由

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「ほとんどWi-Fi環境にいるから、データ容量は少なくていい」
「電話はたまにするけれど、かけ放題をつけるほどではない」
「サブ回線として、とにかく維持費が安いSIMを探している」

格安SIM（MVNO）が普及し、選択肢が増えた現在でも、「本当に自分に合ったプラン」を見つけるのは難しいものです。特に、あまりスマホを使わないライトユーザーにとっては、どの会社のミニプランも帯に短し襷に長し、と感じることがあるかもしれません。

そんな中、徹底的なコストカットと使いやすさで注目を浴びているのが、旅行会社でおなじみのエイチ・アイ・エスと、通信業界の老舗である日本通信がタッグを組んだ「HISモバイル」です。

業界最安級の料金設定だけでなく、実は「通話料」においても他社を圧倒するスペックを持っています。なぜ今、HISモバイルへの乗り換えが急増しているのか、その特徴とメリットを徹底解説します。

HISモバイルとは？

HISモバイルは、旅行会社のH.I.S.グループが提供する格安SIMサービスです。
最大の強みは、MVNOのパイオニアである「日本通信」の技術基盤を利用していることによる通信品質の安定性と、旅行会社ならではのユニークな視点です。

特に主力プランである「自由自在290プラン」は、その名の通りユーザーが自由に使い方を選べる柔軟性と、驚異的な低価格で業界に衝撃を与えました。

最大の特徴は、月額料金の安さです。
データ容量が100MB未満の月は、なんと月額290円（税込）で維持できます。

「100MBなんて何に使うの？」と思われるかもしれませんが、例えば「電話待ち受け専用」「Wi-Fi環境下でのみ使うサブ機」「子供の連絡用」としては十分です。
もちろん、それ以上使う場合も非常にリーズナブルです。

このように、小容量帯においては他社格安SIMと比較しても最安値水準をマークしています。

HISモバイルの隠れた、しかし最大のメリットと言えるのが「通話料金」です。
一般的な携帯キャリアや格安SIMの通話料は「30秒22円」が相場です。しかし、HISモバイルは「30秒9円」です。

これは、かけ放題オプションに加入していなくても、普通にかけるだけで他社の半額以下になることを意味します。「かけ放題にするほどではないけれど、美容院の予約やちょっとした問い合わせで電話を使う」という方にとっては、毎月の支払額に大きな差が出るポイントです。

かつての格安SIMは、通話料を安くするために「専用アプリ（プレフィックス番号付与）」を使って電話をする必要がありました。しかし、これは操作が面倒な上に、音質が劣るケースがありました。

HISモバイルは、スマホに最初から入っている「標準の電話アプリ」でそのまま発信して、30秒9円が適用されます。
高品質なVoLTE（ボルテ）通話に対応しているため、音声も非常にクリア。相手に通知される番号もそのままです。面倒な手間なく安くなる、これは地味ながら非常に使い勝手の良い特徴です。

HISモバイルの「自由自在290プラン」は、NTTドコモの回線を利用しています。
そのため、通信エリアはドコモと全く同じです。山間部や地下など、ドコモがつながる場所であればどこでも問題なく利用できます。

HISモバイルの特性を活かすと、以下のような使い方が最適です。

自宅や職場にWi-Fiがあり、外ではLINEやメールチェックくらいしかしない方なら、1GB（550円）や3GB（770円）のプランで十分事足ります。月々のスマホ代を1,000円以下に抑えることが現実的になります。

「仕事用とプライベート用を分けたい」「とりあえず電話番号だけ持っておきたい」という場合、月額290円の維持費は魅力的です。

仕事のやり取りなどで電話を使うが、長電話はしない方。専用アプリを使わず、高音質で、しかも安い。この条件を満たすSIMは意外と多くありません。

メリットの多いHISモバイルですが、検討時に注意すべき点もあります。

大容量プランはない: 最大でもデータ容量は50GB程度までの設定です。「動画を毎日何時間も見る」「テザリングでPCを使いまくる」という無制限クラスの使い方には向きません。
店舗サポートは限定的: 全国に取扱店（J-PICモバイルステーションなど）はありますが、大手キャリアのように至る所にあるわけではありません。基本的にはWeb申し込み・Webサポートが中心となります。